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ホーム > 記事 > ログハウス > 【HowToログハウス】十家十色~ログ材の種類(前編・輸入材)~

【HowToログハウス】十家十色~ログ材の種類(前編・輸入材)~

ログハウスの主役となるログ材。

ログハウスでは、ログ材は構造材としてと仕上げ材としての二つの要素を兼ねています。ログハウスを建てる際にどのような種類のログ材を選ぶかによっても、仕上がりのイメージなど演出される雰囲気は大きく変わってくるようです。この木なんの木気になる木。ログハウスに使われる木は一体どんな種類のものなのでしょうか?私たちのよく知っている木なのでしょうか?

代表的なログ材の種類とその特徴を基礎知識として取り入れることで、理想のログハウス創造のための糧としましょう。

 

ログハウスに使われる木材

木には、大きく分けて針葉樹と広葉樹の二種類があります。ログハウスの壁として積み上げられるのに使われるのは、ほとんどの場合が針葉樹になります。

針葉樹とは、一般に針状あるいは鱗・鱗片状の細身で尖った形状をした硬めの葉をつける常緑樹を示します。多くは北半球の温帯地域から暖温帯・亜熱帯地域にかけてと広くに分布生育しており、世界には約500種類、日本国内でも約数十種類が存在しています。スギやヒノキなどが代表的です。

針葉樹は、葉は硬めでも木としては比較的軟らかくて軽く、なによりまっすぐに育つ高木なので、ログ材としての加工やログ壁として重ねて積み上げるのに適している木材となるのだそうです。

 

外国産のログ材(輸入材)

ダグラスファー

北米産のマツ科トガサワラ属の常緑針葉樹で、日本では和名米松(ベイマツ)と呼ばれるダグラスファー。

名前にはモミを意味する「ファー」が入っていますが、分類上ではモミの仲間には入りません。

ログ材として最もポピュラーな樹種と言って良いでしょう。

ヤニの発生が多少多いという性質があるようですが、その分堅く粘りがあって強度が高いため、重硬で耐久性も高く、梁等構造材を主として広く使われています。さらには合板や建具、家具材としても優れていると言われています。

サイズと量ともにそろえやすいので、価格が安定していてお手ごろなのもメリットの一つです。

太い材をそろえやすいことから、多くはハンドカット・ログハウス、またポスト&ビーム構法のログハウスでもよく使われています。

色は、芯材(=木の中心に近い部分)が赤褐色、辺材(=木の外側に近い部分)が黄白色になります。

イエローシーダー

北米のオレゴンからアラスカにかけてを産地とするヒノキ科の針葉樹で、米檜葉(ベイヒバ)とも呼ばれるイエローシーダー。

呼ばれる名で少し混乱するかもしれませんが、日本のヒノキと同属で、ヒバとは別属になります。別属ですがヒバに似た芳香を持っているので、それが米檜葉とも呼ばれる由縁ではないかと思われます。

比較的高価になる材ですが、とても耐久性に優れた樹種で、主としては土台等に使われています。また、ボートの船体やオール、薬品槽などにも使われていることから、水気にも強いことが特徴となっています。

ウエスタン・レッドシーダー

北米やニュージーランドを産地とするスギ科の針葉樹で、米杉(ベイスギ)とも呼ばれるウエスタン・レッドシーダー。

日本のネズコと同属の樹種になります。

スギ科の木のなかで最も生育がゆっくりで長寿の樹齢のものが多いため、大木が得られやすいとされています。

軽量で軟らかく,加工性が高いという特徴のうえで、特に北米においては最も腐朽に強い樹種と評されており、屋根材や外壁等外装材として使われるのが主となっています。アメリカで製造される木材の屋根版のなんと約95%以上がこの材で作られているという統計も出ているとか。そのほかにも耐朽性と加工性それぞれの高さがかわれて、木枠やサイディング、ポーチの柱など様々な用途に加工され使われています。

なかなかに万能選手…いや、万能選樹ですね。水にも強く、収縮性に優れていることからの寸法等の安定性といった環境への適応力の高さは大きなメリットとなることでしょう。

また、独特な芳香を持っていること、赤みがかったきれいな色合いも人気の理由のようで、デザイン的な魅力も期待できそうです。

悩みどころとなるのは、良いものはやはり価格は高めになるというところで、ログハウスに使用する際でもログ材料費のベースが高くなる傾向にあるようです。

スプルース

北米の広くを産地とするマツ科トウヒ属の常緑針葉樹で、ログ材に使われる類としては、アラスカ南部からカリフォルニアに分布するシトカスプルースが有名です。

日本のエゾマツと同属の樹種になります。

芯材と辺材との境がほとんどなく、木肌から全体的に光沢のある白っぽい色をしているのが特徴的です。

材質は軟らかくて軽量で、木目も素直で整っているので、乾燥しやすく加工性にも富むのだそうです。

手触りが良いと言われる木材ですが、それは同時に傷付きやすいとも解釈されるので、耐久性と強度についてはあまり高いとは言えないようです。寸法等の安定性も低いとのことなので、ログハウスへの使用に際しては、こまめな手入れなどのメンテナンスを行い注意しておく必要がありそうです。

多くはハンドカット・ログハウスで使われていますが、生産量が多いことからコストが抑えられるので、構法を問わず使われるログ材でもあります。

ログ材として以外では、家具や仕上げ材等多岐にわたって利用されていますが、特に、アコースティックギターのトップ等楽器の響板として使われていること、かつては航空機用材として使われていた歴史が有名です。

パイン

ログ材として使用されるパインには主に、北米を産地とする北米材のロッジポールパインやポンデロッサパイン、北欧を産地とする北欧材のフィンランド・パインがあります。

マツ科の針葉樹で、日本国内においてはフィンランド・パインの別名である欧州赤松(オウシュウアカマツ)もしくはその同種の材木を指します。

前述のスプルース材に似て材質が軟らかく軽量で、特に乾燥しやすく加工性が高い点が適しているということで、多くはマシンカット・ログハウスに使われています。

価格は比較的お手頃ですが、耐久性と強度は中レベル程度といったところで、寸法等の安定性も高くないとのことなので、これも前述のスプルース材と同様ログハウスへの使用に際しては、こまめな手入れなどのメンテナンスを行い注意しておく必要がありそうです。

色は、芯材が薄黄色、辺材が白色になります。年月が経つとこの色が艶やかな飴色に変化するといった特徴があり、このことから床材や壁材などの内装材としての人気が高いという一面もあるようです。その面においては、元来マツ科は節が多い木材であるため、無節のものが珍しく貴重とされていて、取り引きされる額が高値となることもあるそうなので、ご注意を。

また近年では、節の抜けた穴や欠けた割れ目に節着材を使って埋め木補修が施されたり、割れ目にプラスチックが充填されたりした「補修パイン材」と呼ばれるものも普及してきているという現状もあるようです。

 

木の種類一つをとっても、それぞれが本当に個性豊かで、確かに《十家十色》の大きな要素となりそうです。

 

続いて後編では、「国産材」について考察していきたいと思います。

 

<今回参考にさせていただいたのはこちら>

『夢の丸太小屋に暮らす』編集部編(2004) 『ログハウス入門』(夢丸ログハウス選書⑪) 地球丸.

『夢の丸太小屋に暮らす』編集部編(2005) 『ログハウスがわかる本―楽しくて快適な木の住まい・ログハウスのすべて』(Weekend Living) 地球丸.

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