お気に入りを見る
  • facebook
  • instagram
  • instagram

ホーム > 記事 > ログハウス > 【HowToログハウス】十家十色~ログ材の種類(後編・国産材)~

【HowToログハウス】十家十色~ログ材の種類(後編・国産材)~

さて、こちらの前編では「輸入材」について考察してきました。

【HowToログハウス】十家十色~ログ材の種類(前編・輸入材)~

 

前編のおさらいですが、ログハウスに使われる木材は、輸入材と国産材共にほとんどの場合が針葉樹になります。その理由としては、材質が比較的軟らかくて軽く、まっすぐに育つ高木であるため、ログ材としての加工やログ壁として重ねて積み上げるのに適していることが挙げられます。

輸入材それぞれの特徴は、簡単にまとめると以下のとおりです。かなりざっくりとしたまとめになるので、詳しくは前編をご確認ください。

木の種類 強度 耐久性 加工性 価格 その他特徴
ダグラスファー

(米マツ)

一番ポピュラー
イエローシーダー

(米ヒバ)

× 水気に強い
ウエスタン・レッドシーダー

(米スギ)

×× 腐朽に強い

水気に強い

スプルース × × 生産量が多い
パイン × × 内装材として人気

※パフォーマンスが…高い=◎、やや高い=○、普通=△、やや低い=×、低い=××

 

これらをふまえたうえで、後編では「国産材」について考察していきたいと思います。

 

国産のログ材(国産材)

スギ

北は東北地方から南は九州地方までと幅広く分布するスギ科スギ属の常緑針葉高木で、学名「cryptomeria japonica」に「 japonica(日本型)」と入っているほど、日本を代表する針葉樹の一つであるスギ。

国産材でログハウスに多く使われるのは、このスギになります。

実のところ、現在そのほとんどが人工林で、天然木は少なく希少とされているそうです。ログ材としては主に人工林のものが使われますので、価格的にはお手頃になると考えられます。

ログ材としてよく使われるスギの産地としては、北から秋田(秋田県)、日光(栃木県)、天竜(静岡県)、智頭(広島県)、土佐(高知県)、日田(大分県)などが有名です。

特徴としては、木肌が非常にきめ細かく、肌触りが良い、温かみを感じられる木材と言われています。赤身(=木の中心の色の濃い部分)の耐久性が高く、材質が軟らかく軽量なため、加工性にも優れた人気のログ材なのだそうです。

古くから様々な用途に加工して用いられており、ログハウスにおいても、ハンドカット、マシンカットを問わず多くに使用されています。特にハンドカットでは、水圧でピーリング(=丸太の皮むき作業)を行うことから美しい艶が生まれ、スギが持つ独特の木目と芳香と相まって、スギ材ならではのログハウスに仕上がるといいます。

スギのまっすぐに伸びて育つ幹は、特に柱に適しているとされていますが、これらの特徴と整った美しい木目から、床などにも使われているのだそうです。また、スギの木自身の生長が早く約60~70年で構造材に適した材が取れるほか、近年ログハウスでは間伐材なども積極的に活用していくといった動きもあることから、集成材などへも利用されているとのことです。

色は、芯材(=木の中心に近い部分(赤身))が淡赤色、辺材(=木の外側に近い部分(白太))が黄白色になります。

ヒノキ

北は東北地方から南は九州地方までと幅広く分布するヒノキ科ヒノキ属の常緑針葉高木で、スギと並んで日本が世界に誇る針葉樹であるヒノキ。

日本国内での造林面積はスギに次いで広く、産地としては、天然林は木曾(長野県)、裏木曾(岐阜県)、高野山(和歌山県)など、林業地は天竜(静岡県)、尾鷲(三重県)、吉野(奈良県)などが有名です。

ログ材としては、日本特産であるヒノキ材。独特の香りと、木肌のつやつやとした美しい光沢は、ログ材としても最高級とされています。耐水性、耐久性に優れており、材質はやや堅めですが加工性も高く、寸法等の安定性といった多くの長所を持っているのが特徴的です。ヒノキと言えば頭に浮かぶ檜風呂を考えてみても、確かに納得ですね。さすがは最高級と賞される優秀な材だけに、価格が高めになるのは必然のようです。

ログハウスにおいては、ほとんどがマシンカット・ログハウスで使われているようですが、耐朽性が高いとされる芯材は、土台や外まわりの雨等水がかりの恐れのある部分に適しているともされています。

ログ材等建築部材として以外では、昔から家具、まな板や桶など身近なものの材として使われているので、とても馴染みの深い木材ですね。

色は、芯材が淡い黄褐色、辺材が黄白色になります。

カラマツ

北海道や本州中部の信州周辺に多く見られるマツ科の針葉樹で、別名落葉松とも呼ばれるカラマツ。

落葉松と呼ばれる由縁は、その名のとおり、日本国内に産する針葉樹のうち秋に紅葉して葉が落ちる唯一の落葉樹であることに機縁しているでしょう。

特に天然のカラマツ材(天カラ)は、銘木として重用されています。

特徴としては、強い粘りをもつ材質から耐朽性が高く、前述のスギと同様に木自身の生長が早く短期間で構造材に適した材が取れるため、価格がリーズナブルといったところがメリットとされています。

ねじれや曲がりが生じやすい性質からの仕上がりの狂いやヤニの多さといった問題も抱える木材ですが、乾燥技術が確立されたことにより、現在では乾燥方法等によって解消されてきているそうなので、大きな心配をする必要もなさそうです。個人的には推し松です。

色は、芯材が褐色、辺材が白色になります。

 

国産材それぞれの特徴は、簡単にまとめると以下のとおりです。かなりざっくりとしたまとめになるので、詳しくは上記本文をご確認ください。

木の種類 強度 耐久性 加工性 価格 その他特徴
スギ 一番ポピュラー
ヒノキ ×× 日本特産

水気に強い

カラマツ 銘木

※パフォーマンスが…高い=◎、やや高い=○、普通=△、やや低い=×、低い=××

 

同じログハウスでも、使われるログ材の種類やそれぞれの木が持つ特徴、どのログ材をどこに使うかといったことからも、全く違った顔になることがわかりました。これだけの《十家十色》要素がつめこまれたのなら、出来上がるログハウスは、それこそそこに暮らす主のライフカラーで輝くことでしょう。

ログ材を選ぶ際、使う木の個性を知り自分との相性を考えることから、木自身への愛着も深まりそうですね。

 

<今回参考にさせていただいたのはこちら>

『夢の丸太小屋に暮らす』編集部編(2004) 『ログハウス入門』(夢丸ログハウス選書⑪) 地球丸.

『夢の丸太小屋に暮らす』編集部編(2005) 『ログハウスがわかる本―楽しくて快適な木の住まい・ログハウスのすべて』(Weekend Living) 地球丸.

Top