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ホーム > 記事 > ログハウス > 【HowToログハウス】一木瞭然~ログハウスの断熱・調湿性能~

【HowToログハウス】一木瞭然~ログハウスの断熱・調湿性能~

さて、引き続き《一木瞭然》シリーズでは、ログハウスの居住空間としての特徴からその住み心地を考察しつつ、「家」としてのログハウスのメリット・デメリットを《一目瞭然》にすることを目指していきます。

「特別な自分の家」を実現させるためにも、一つ一つの特徴が自身のライフスタイルとどのように絡んでくるか、考える機会となれれば幸いです。

今回は、ログハウスの〝断熱性能〟と〝調湿性能〟から考察していきます。

ログハウスの通気性の良さなどからも、『ログハウスって寒そう…』といったイメージを持たれている方はいらっしゃるのではないでしょうか。

どっこいログハウスは、『冬には暖かく、夏には涼しい』と賞されている建物なのです。

その理由とされているのが、他と比べて抜きんでている断熱・調湿性能の高さです。

通気性とも重なってくるところではありますが、これはログハウスの住み心地において最大のメリットと思われますので、特にスポットを当てておきたいポイントになります。

 

抜群を誇る断熱性能

ログハウスの居住性について考えるとき、一番に挙げられる特徴がその断熱性能の高さだと言って間違いないでしょう。

断熱性能とは、ざっくりと[いかに室温が外の熱(外気温)に影響されにくいか]だと考えられます。

つまりログハウスは、冬の寒さ・夏の暑さが室内まで及びにくい建物ということになります。

木の力による断熱性能

木は、その組織内に無数の空気層を有しているため、熱伝導率が極めて低くなります。

熱伝導率が低いということは、その素材の内において温度変化が伝わりにくいということで、延いては断熱効果の高さにつながっています。

以下、素材別の熱伝導率を比較したものです。下段にいくほど、熱伝導率が低くなります。

素材別の熱伝導率(kcal/mh℃)
320.00
45.00
ステンレス 21.1
コンクリート 1.20
タイル 1.10
ガラス 0.68
漆喰 0.60
土壁 0.55
0.50
プラスチック 0.20
0.12
空気 0.02

理数的な単位等難しい部分はとりあえず触れずに、ここでは簡単に[熱伝導率の低さ=断熱性能の高さ]と置き換えてしまいましょう。

単純に数字で比較してみても、木は漆喰の5倍、さらにはコンクリートの10倍の断熱性能を備えているということになります。

木が持つ断熱効力がまさに《一目瞭然》ですね。

木の力による断熱性能+α

ログハウスの木に囲まれた室内は、見た目にも温かな雰囲気があって、その壁(=ログウォール)の厚さと一般の住宅建材の厚さから比べて考えてみても、確かに断熱性能の高さが実感できることと思います。

実際に、ログハウスが日本よりも寒冷な北欧や北米で古くから愛され続けているということが、ログハウスが高い断熱性能を持っているということの何よりの裏付けですね。

また近年のログハウスでは、断熱性能をさらに高める工夫や方法も考えられ、実際に施されているそうです。以下、その具体例を紹介します。

☆床や屋根、ログウォールのすき間などに断熱材を施工する。

☆開口部の建具にペアガラスのサッシ等断熱効果の高いものを使用する。

こういった工夫や方法を施すことは、気密性を高めることにも一役買ってくれそうです。

 

優れた調湿性能

住環境を考えるうえで、湿度は、人にとって快・不快を感じさせる重要な要素になってきます。

調湿性能とは、ざっくり[いかに室内の湿度が周囲の湿度変化に影響されにくいか]だと考えます。

ログハウスは優れた調湿性能を有しているとのことなので、室内の湿度を一定に保つ能力に長けた建物ということになります。

木の呼吸による調湿性能

木の呼吸。それは、木の細胞が空気中の水分に対応して、湿度が高いときには湿気を吸収し、湿度が低く乾燥しているときにはその組織内に含んでいる湿気を放出するというものです。

木材は、この呼吸をすることによって、周囲の湿度に合わせて含水率を変化させる素材とされています。

つまりログハウスでは、材である木が呼吸をするという極自然な現象をもってして、人が快適に過ごせる湿度状態に自動調節してくれるということになります。

木にとっては呼吸という自然な行為が、人にとっての心地よい環境を演出してくれるというのは、なんだかとても素敵なことですね。

ログハウスの魅力、自然と人との調和がまさに《一目瞭然》な特性です。

調湿性能による快適空間からつながる健康

木の呼吸による高い調湿性能は、遥か昔の時代から認知されており、建築に活かされてきました。

例えば、東大寺の正倉院では、この性能を利用することで、宝物がより良い状態で保管されてきたと言われています。

天然の自動調湿機能は、快適な空間演出を超えて、そこに在る人々や物々の健康維持にも大きく貢献しているのですね。

 

なるほど、木自体が持っている力を発揮してくれることで寒さ・暑さの問題がいたって自然的に緩和されるというのは、他にない魅力だと思います。

ログハウスの断熱性能と調湿性能のどちらをとっても、さらには二つの性能が互いの助けとなり合って、より良い住み心地を感じさせてくれる基盤となっていると言えるでしょう。

 

<今回参考にさせていただいたのはこちら>

『夢の丸太小屋に暮らす』編集部編(2004) 『ログハウス入門』(夢丸ログハウス選書⑪) 地球丸.

『夢の丸太小屋に暮らす』編集部編(2005) 『ログハウスがわかる本―楽しくて快適な木の住まい・ログハウスのすべて』(Weekend Living) 地球丸.

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